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【コラム】多様性について考えたこと ヒジャブを被った少女が載ったオーストラリアデイの看板をめぐる出来事について

投稿日:1月 25, 2017 更新日:

Hello, mate!

 

メルボルンは「多様性のある都市」といわれ、世界中から来た様々な出自の人が暮らしています。

それに対して一石を投じるような出来事がありました。 くわしくはこちらのThe Guardianの記事にも載っています。経緯は下記のような感じです。

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オーストラリアデイのイベントの看板にムスリムの少女を載せたら。。。

dsc_5128 1月26日は1788年に英国の船が初めて現在のオーストラリア大陸に上陸したということで「オーストラリアの日」とされ祝日となっています。

 

このオーストラリアの日を祝うセレモニーの宣伝にとイベント会社がヒジャブ(女性が頭を覆う布)を被った中東系の少女ふたりの写真を載せた看板を広告として掲げました。

二人の少女の写真は昨年のオーストラリアの日のセレモニーに参加した時に撮られたものだそうです。多様性のある豪社会を表現しようとしたように思えます。

ところがこれに「豪らしくない」と激しく反発したのがフェイスブックを中心に活動する極右団体で、彼らの「抗議」のなかには少女たちに危害を加える意志を匂わせる内容もあり、イベント会社は看板を撤去したとのことです。

そうすると今度は有志が「多様性と寛容こそオーストラリアの美徳ではないか」と看板を再掲示するための寄付をインターネットで募りはじめ、寄付は目標だった約一千万円を予想以上の早さで達成しました。さっそく看板がリッチモンドに掲示されたそうです。

多様性ゆたかなメルボルン 食は多様性の鏡

メルボルンの豊かな多様性をあらわす鏡となっているのが食文化です。

中華料理、マレーシア料理、ベトナム料理、オーストラリア流のカフェ、韓国料理、日本食レストランなどが軒を連ねています。

レストランのメニューにはローマ字表記で日本の食材や料理名が載せられていることがあり、WAGYUやEDAMAMEやWASABI、MISOなども一般的によく目にします。TEMPURAやUDON、SOBA、TERIYAKIもメニューに登場します。TERIYAKIに関してはおそらく甘しょっぱい味覚がオーストラリアの人たちの舌に合い、人気を得ているのではないでしょうか。

日本語とのずれを感じることもあって、あるカフェで「サーモンのTATAKI」とメニューにあったので頼んでみたところマリネされた一切れの生鮭が野菜や海藻とともに盛り付けられた美味な料理だったものの、いわゆる「たたき」ではありませんでした。 DSC_7636 日本食は日本人だけのものではなく、もはやあらゆる人種、言語を話す人によって受容されているのは言うまでもないことです。

メルボルンの日本料理店の店員も日本人に限らずアジア系の人もいればそれ以外の人もいて、味もアボカドや人参入りの巻物など地元の人に受け入れられやすいように手を加えられている場合もあります。

 

オーストラリアの多様性については細かい数値をインターネットで確認することができます。ぼくの住む町には119カ国の出身者がおり、豪州生まれは60%、それにつづいて中国生まれが約7%、日本生まれは0.4%で約百名が住んでいるとのこと。クレイトンというところでは豪州生まれが約30%と住民の大半が外国生まれなのは驚きでした。

ところで中国系の人口はメルボルンではかなり多くいます。教育面において中国系の生徒は他の人種に比べて高い平均値を出しているとかで、豪州の教育を牽引しているともいわれているそうです。

こうした多様性が「世界一住みやすい都市」に何回もランクインしているメルボルンの活力となっているのではないでしょうか。

多様性についてぼくが考えていること

DSC_7609 今回の看板騒動は「オーストラリアは一部の層の人たちだけの社会であるべきだ」という声を上げた人がいたという悲しい面と、「多様性こそ美徳だ」と声を上げてくれた人がいるという嬉しい面と二つの出来事をもたらしました。

 

日本とメルボルンの大きな違いのひとつに「多様性」があります。メルボルンは日本に比べて多文化共生社会です。

どちらが良いとか悪いとかは単純には言えません。ただ、個人的な視点を書かせてもらうとぼくは日本の地方都市で大学生活を送りました。自動車産業で働く日系ブラジル人の子ども向けに日本語学習の模擬授業をした経験があり、多文化社会を築くことの難しさをすこしだけですが皮膚感覚で感じた経験があります。

 

ぼくが住んでいたところに比べればメルボルンは多文化共生社会としてかなり先を走っているのはたしかです。それでも上記で紹介したような出来事が起きてしまうのです。

ヨーロッパの難民問題やBrexit、トランプ現象などからうかがえるようにグローバル化の反動が世界中で起こっています。オーストラリアで考えてもここ数年でだいぶパートナービザの申請料も値上げされましたしね。。。ナウルでの出来事もさかんにThe Guardianで報じられました。

もちろん国のあり方についてはポピュリズムであれ民主的な手続きで決まっていくことだと思います。それとは別に自分とは違う価値観の人とどう付き合い、共存していくのかが改めて問われているように思えます。

 

国の経済状況がうまくいかないのを特定の民族のせいにしたり、この社会はこうあるべきだっていう一様性を求めたりする社会よりも、

「ああ君とぼくとは違って当たり前だよね」っていう前提から、知らないことや美味しい物など良いアイディアをシェアしあえるような社会の方が断然よいとぼくは思っています。

 

以上、ふたりのムスリムの少女が映った看板のニュースからぼくが思ったことでした。あの子たちにとってもオーストラリアデイがすてきな1日になるといいなと思います。

お読みくださった方、ありがとうございました。では、また!





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