Hello mate!
こちらの記事でも書いたとおり、メルボルンに移り住んでから健康保険や領事館への届け出など諸々の手続きを済ませたあと、AMEP(Adult Migrant English Program)への参加手続きをしました。
AMEPを日本語に訳すと「成人移住者向け英語プログラム」で、オーストラリアではパートナービザ保持者など移住者向けに英語学習のクラスが設置されています。授業料は510時間まで無料となります。
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授業内容は英語だけでなく救急車の呼び方など実践的なことも
家から電車で二駅ほどのところにある大学に一月の終わりから六月までの予定で午前中に授業を受けています。筆者の通うクラスには十二カ国から移り住んだ人たちが机をならべています。日本から来たのはぼく一人。最多は中国語話者で、その他にはマレーシアやカンボジア、スーダン、インド、ベトナム、ロシア、イランの出身者など。内容は英語に限らず救急車の呼び方や税金について、住まいの探し方、豪社会の基本的なルールなどなど教えてくれるので助かっています。
大学といってもTAFEというちょっと日本の大学とは違って職業訓練校みたいな位置づけです。TAFEの建物は日本の大学と変わらない感じなのですが、大きな違いは広大な駐車場があることと託児施設が置かれていることです。
幅広い年齢層の人が転職やキャリアアップのために通う場でもあるので、小さい子どもを持つ女性も少なくないです。また、カウンセリングルームや医務室が置かれていて、豪では公立の医療機関は無料なんですが、校内の医務室も診察は無料でしかも学生の家族も利用することができます。
ただし、予約制で日にちがだいぶ先になることが多いらしいですね。クラスメイトは予約したら3週間後になったと言っていました。
オーストラリアの学びの環境 授業料は3種類
オーストラリアでは児童や若者のためだけでなく成人に対する教育制度も整備されているとか。ぼくの通うTAFEでは授業料が正規の料金、政府の割引料金、低所得者向け料金の三段階に分かれています。
正規の授業料はぼくのようにまだ永住権を持たない外国人や留学生が払う料金で、
市民権や永住権がある場合には割引料金、
低所得者にはさらに低い授業料が設定されています。
例えば英語の授業であれば半期の授業料として正規が約四〇万円、割引が約一〇万円、低所得者向けが約二万円。
残念ながらぼくが他のコースを受けようかなと思ったら四〇万を払わないといけないわけです。というわけで早く永住権が欲しいんですよね。
学生ならではの補助、特典も シングルマザーも勉強しやすい
それだけではなく、全日制の学生は公共の乗物が乗り放題になるStudent Passが約500ドルで半年乗り放題になる特典もあります。でもそれも市民権か永住者だけですが。意外とメルボルンの交通費って馬鹿にならなくて。健康のためを兼ねて歩いてTAFEに行ってます(笑)
さらに二十五歳以上の全日制の学生は所得の審査を通れば一ヶ月で約1000ドルの補助が政府から出るオースタディ(Austudy)制度があります。お金がなかったとしてもより良い職を目指して勉強しやすい環境が用意されているといえるのは素晴らしいことだと思います。クラスメイトのなかにも家庭の事情は様々なものの託児制度を利用したり補助の制度を利用したりしてコースが終わったあとには不動産取引の資格を目指したり、無料で受けられる求職者向けビジネス英語の講座を受けようとしている人たちがいますね。
学生時代、日本語教授法の教育実習をしたぼくが「移住者」になってみて
一回レールから外れちゃうと学校に通って新たなスキルをつけるのは今の日本ではなかなか難しいと思うのでこういう制度があるのは素晴らしいなぁとつくづく思います。ましてやシングルマザーは厳しい立場に置かれることも多いと思うのでオーストラリアのこういうところはぼくは好きです。
思い出すのは大学の時に地域のブラジル人の子どもたちへの日本語の教育実習をしたことです。
ほとんどの子が日本にルーツがある日系人でしたが日本語ができず、学校に通うのが難しかったり地域に馴染めなかったりする子どもたちのことを目にしました。日本語を学びやすい環境をどう整えるかは地域の「ハグレモノ」を生み出さないためにも大事なことだとその時感じました。ぼくが学生だったころの現状はボランティアや熱意ある日本語学校が孤軍奮闘しているという感じでした。
これから日本は移民を増やすかどうかといわれていますが、増やすなら日本語教育の環境づくりがまず大事になるだろうなと自分が「移住者」になってみて考えています。