本田圭佑選手のメルボルン・ヴィクトリー加入がもちろんこちらでも大きなニュースになりました。
もともとJリーグファンで、メルボルン・シティを贔屓のチームとしている筆者にとってもエキサイティングなニュースでした。ただシティのライバル、ヴィクトリーに加入というのが残念でならないですが(笑)
メルボルンに住み始めて約2年。その前後からメルボルン・シティのシャツを買ってA-Leagueをフォローしはじめていた筆者ですが、日本では「メルボルン・ヴィクトリーって何?」というサッカーファンがほとんどだと思います。今記事はいちA-Leagueフォロワーとしてメルボルンの2チームについてより知ってもらえたらうれしいです。
若干主観的な内容なのをあらかじめ断っておきます(笑)
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I barrack for Melbourne City FC. のように使います。もし使う機会があれば是非お試しあれ。
Melbourneでは2チームがしのぎを削る
メルボルン・ヴィクトリー Melbourne Victory
日本国内では「メルボルン・ビクトリー」という表記が主流かもしれません。チームカラーはネイビー。こちらが人気クラブ。会員数は毎年2~3万人ほど。時々町中でもロゴ入りTシャツを着ている人をみかけます。昨シーズンもプレーオフを制覇するなどずっと強さをキープしています。
メルボルン・シティ Melbourne City
FCマンチェスター・シティや横浜Fマリノスを傘下に持つシティグループのクラブ。
かつてはメルボルンハートというクラブ名で、赤と白の縞模様がクラブカラーでしたが、シティに買収されてからは水色に。ヴィクトリーに比べると新興かつ名称変更等あったせいか人気&成績は低い印象です。有名どころではスペイン代表ダビド・ヴィジャやダミアン・ダフ、ソーレンセンなどが一時期所属していました。
メルボルン・ヴィクトリーって? 強さは?
シーズン一位が3度、プレーオフ優勝が4度の強豪です。昨シーズンもレギュラーシーズンはあまり調子が良くなかったものの、四位からプレーオフに進出しての優勝(下の動画)でした。試合巧者で手堅く勝つイメージがあります。
ちなみに2012-13シーズンまではオーストラリア代表監督やマリノスの監督を歴任したポステコグルーがヘッドコーチ(日本でいう監督)でした。
歴史を振り返るとクラブの象徴的な存在だったのはアーチ トンプソン選手(上の動画)。長年10番を背負い、かつてはA-Leagueの最多得点記録保持者でした。現在は退団し、下部リーグで現役を続けていますがメルボルン・ヴィクトリーのショップには彼にちなんだグッズが未だに売られています。まさにレジェンドといった人物です。
トンプソンの次にA-Leagueの最多得点記録を更新したのが現在広島でプレーするベリーシャ(下の動画)。メルボルン・ヴィクトリーに所属した4シーズンで70得点近くを挙げて、以前所属していたブリスベン時代を含めて通算116ゴールを決めています。近年のヴィクトリーの覇権をもたらした選手といっても過言でないかもしれません。
比較的歴史の浅いA-Leagueにあって2人の歴代トップスコアラーが所属していたクラブということからもヴィクトリーが異彩ある存在ということがうかがえます。
2018-19シーズンはどうなる
メルボルン・ヴィクトリーは上記の通り、ベリーシャやウインガー レロイ・ジョージというこれまた良い選手がいたのですが、二人のとも昨シーズン限りで退団しました。前線のタレント2枚を失ったなかで本田加入がどのような変化をもたらすのか楽しみなところです。「とにかく前に蹴る」っていう意識が強くて良く言えば前向きなA-Leagueにおいてメルボルン・ヴィクトリーとシドニーFCは技術もあって試合をコントロールしてくる強豪です。10番のトロイージなど本田とコンビネーションが合ってきたら面白そうな選手がヴィクトリーにはいるので、フィットすれば魅力的なチームになりそうです。
メルボルンにもダービーマッチがあります
メルボルン・ヴィクトリーとメルボルン・シティによる「ダービーマッチ」が行われます。
シティはどういうクラブかというと、上記の通りシティグループが所有していることもあって「金満クラブ」なイメージ。A-Leagueで実績をもつ実力派プレイヤーや有望な若手をよく獲得しているクラブです。近年ではティム・ケイヒルがプレーしたことでも知られています。
チームの顔だったのはアーロン・ムーイ(上の動画)。シティの司令塔として2015-16シーズンに11得点20アシストを記録したあと、プレミアリーグ(移籍当時はチャンピオンシップ)のハダーズフィールド・タウンへ移籍しました。日本ではあまり知名度がないのかもしれませんが、現在ではプレミアで10番を背負う技工派です。ムーイととともに活躍し25得点をマークしたウルグアイ人のストライカー、ブルーノ・フォルナロリは現在もクラブでプレー。昨シーズンはキャプテンながら怪我で出遅れましたが来るシーズンには活躍の期待。さっそく先日のカップ戦では決勝点をマークしました。
くわえて筆者が好きなのは中盤の底でボールをさばくルーク・ブラッタン。A-Leagueでは他に見当たらないタイプのゲームメーカーだと思います。彼のプレイにいつも注目しています。
シティはネットワークと資金力で良い選手や若手の有望株を獲ってくるのですが、入れ替わりが激しいクラブでなかなかコンビネーションが熟成してこない印象があります。19歳の有望株ダニエル アルザーニはふてぶてしいまでに仕掛けていくウインガーで、昨季にブレイクを果たしたもののセルティクへの移籍が囁かれています。
現在通算成績ではヴィクトリーが26戦12勝と勝ち越しています。開幕戦はさっそくのダービーマッチということで大変楽しみ。
A-Leagueのレベルはどうなのか?
日本にいる友だちとLINEで話していて、「Aリーグのレベルってどうなの?」ときかれます。正直、その道のプロではないのでわかりません(汗)一介のサッカーファンの印象としてはJリーグに比べるとフィジカルは強いのは間違いありません。メルボルンにはオージールールズ フットボールがあり、とても当たりの激しいスポーツ。試合中にどつき合いも珍しくありません。
Aリーグでもたまに胸ぐらをつかみ合ったりする場面がありますが、日本だったらカードになりそうなのに審判のお咎め無しなことも。
一方、戦術的なところはJリーグに劣る印象。作戦の駆け引きやスペースへの走り込みやパスが通っていく展開はJリーグの方が緊迫感があります。比べてA-Leagueはちょっと大味な感は否めないかもしれません。
当たり前ですが、日本とは違ったサッカー文化のリーグといえます。そんな中で本田選手が活躍するのが楽しみです。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
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